株式会社呉英製作所

サンダー・グラインダー・ドリルなどの粉塵対策集塵機能付き製品も紹介

サンダーとグラインダー、ドリルといった工具は、コンクリートや金属、木材などの加工に欠かせません。しかし、これらの工具で研削や切削を行う際に、大量の粉塵が発生して作業環境を汚染します。過度に粉塵を吸い込むと健康被害のリスクがあるため、適切な対策が必要です。

この記事では、サンダーやグラインダー、ドリルなどの作業において、注意すべき粉塵の健康リスクや粉じん障害防止規則、および粉塵対策の基本について解説します。あわせて、粉塵対策に役立つ集塵機能付き製品も紹介します。

  1. 粉塵の健康リスク
  2. 粉じん障害防止規則などの粉塵作業に関する法令
  3. 粉塵対策の3つの基本 100
  4. 集塵対策におすすめの製品紹介

粉塵の健康リスク

建材などを削ったときに発生する粉塵は、作業者や周囲の人に深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。ここでは、粉塵が与える呼吸器系などへの悪影響と、健康リスクを引き起こす代表的な粉塵について解説します。

呼吸器系などへの悪影響

粉塵による主な健康リスクは、呼吸器系の疾患やアレルギー反応などです。長期間にわたって粉塵を吸入すると、少しずつ肺に蓄積され、塵肺や気管支炎といった呼吸器系疾患を引き起こします。また、粉塵はアレルゲンとして作用し、喘息やアレルギー性鼻炎などの症状を悪化させることにも注意が必要です。さらに、長期にわたって粉塵中に含まれる有害物質を体内に取り込んでしまうと、肺がんや慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの深刻な健康問題を引き起こすリスクが高まります。

健康リスクを引き起こす代表的な粉塵

健康リスクの観点から特に注意が必要な粉塵は「コンクリート粉塵」です。コンクリートを切削・研削する際に発生する粉塵には結晶性シリカ(ケイ素の小粒子)が多く含まれており、これを長期間吸入すると「珪肺症(シリコーシス)」になる可能性があります。珪肺症は肺組織を繊維化させ、呼吸困難や咳、胸痛などの症状を引き起こす重篤な肺疾患です。また、シリカ粉塵には発がん性があるとされており、将来的な肺がんの要因にもなります。したがって、コンクリート粉塵の吸引を最小限に抑えるための対策が不可欠です。

粉じん障害防止規則などの粉塵作業に関する法令

事業者は、粉塵作業による健康被害を防止するために、下記の法律・規則を遵守する必要があります。

・労働安全衛生法
・労働安全衛生規則
・粉じん障害防止規則
・じん肺法

これらの法令は、作業環境における粉塵濃度の管理や作業者の健康診断の実施を義務付けており、作業者の健康を保護するための基本的な枠組みを定めています。

特に「粉じん障害防止規則」は、労働者がじん肺を引き起こす粉塵にさらされないように必要な措置を講じることを事業者に促す省令です。

さらに、国が策定する「粉じん障害防止総合対策」にも積極的に取り組むことが求められます。この総合対策は、粉塵による健康障害を総合的に防止するための重点事項を示しており、事業者はこの指針を参考にしながら、より効果的な粉塵対策を講じることが重要です。

粉塵対策の3つの基本 100

粉塵対策の基本的な方法としては、「粉塵の発散を防止すること」「粉塵を速やかに除去すること」「粉塵の濃度を下げること」の3つが挙げられます。

粉塵の発散を防止する

「湿潤化」や「密閉」によって粉塵の発散を防ぐことで、周囲の汚染や作業者の吸入を抑制します。

湿潤化とは、作業中に粉塵を発生させる材料や作業環境を水で湿らせることです。水分によって粉塵の重量が増加して地面に落ちやすくなり、飛散を効果的に抑制します。作業環境の空気中に浮遊する粉塵の量が減少して、作業者の吸入リスクを低減できます。

密閉では、粉塵の発生源となる空間を仕切りなどで囲むことで、周囲に飛散しないようにします。解体工事などでは、養生シートを用いて粉塵による汚染を防ぐのが一般的です。

粉塵を速やかに除去する

粉塵を速やかに除去するには「排気装置」や「集塵機」の使用が有効です。

排気装置には「局所排気装置」と「プッシュプル型換気装置」があります。どちらも粉塵の発生源付近で補足するため、作業現場の空間内に粉塵が飛散するのを抑えます。フードや除塵装置、排風機などで構成される、屋内作業用の換気システムです。

一方、集塵機は粉塵を吸引してフィルターで捕集し、清浄な空気を作業環境に戻す装置です。集塵機能が付いた工具を使用すれば、より効率的な捕集ができます。

粉塵の濃度を下げる

粉塵の濃度を下げるには、「希釈換気」や「置換換気」といった全体換気をおこないます。粉塵の発生源が複数あったり移動したりするなどして、排気装置では対応しにくい作業環境などで用いられる方法です。

また、防塵マスクを着用することも効果的な対策となります。防塵マスクによって、吸入する空気中の粉塵をフィルターで捕集することができ、粉塵濃度を最小限にすることが可能です。

集塵対策におすすめの製品紹介

ここでは、作業中の粉塵対策に役立つ呉英製作所の製品をご紹介します。どの製品も作業環境を清潔に保ち、作業者の健康リスクを低減するのに有効です。

電気グラインダー用集塵カバー

・リトルジョブカット
・リトルジョブカップ

「リトルジョブカット」と「リトルジョブカップ」は、電気グラインダーに装着できる簡易的な排塵システムです。一般的なグラインダーに取り付けるだけで、作業中に発生する粉塵を直接吸い込んで排出できるようになります。

リトルジョブカットは切断作業に最適で、発生する粉塵を即座に吸引します。リトルジョブカップは研削作業の粉塵を効果的に集めることが可能です。どちらの製品も、作業環境をクリーンに保つのに役立ちます。

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集塵機能付きエアーグラインダー

・エアージョブ

エアージョブは、作業中に発生する粉塵の90%以上を吸引し、作業環境を清潔に保つことができる集塵機能付きエアーグラインダーです。カバーが可動式になっており、軽量で使いやすいプロダクトです。用途にあわせて、背負い集塵機セットかトルネード集塵機セットを選択するとよいでしょう。

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送風機用ダストパック

送風機用ダストパックは、お手持ちの送風機に接続することで、作業中に発生する粉塵を効率的に集めることができます。コンクリートの切断や研削、斫りなどの作業をする際に、簡単に設置することが可能です。作業環境の空気を清潔に保ち、粉塵の吸入リスクを軽減します。

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コンクリートろ過フィルター

コンクリートろ過フィルターは、コンクリート粉塵が混ざった廃液をろ過するための製品です。ペール缶などに取り付けるだけで、コンクリート廃液を簡単に回収できます。ろ過後の水の透明度が非常に高く、循環利用も可能です。

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集塵機能付きサンダー

・ジョブカット125 TYPEII
・ジョブ溝切り TYPEII
・ジョブカップ TYPEII

呉英製作所の「ジョブシリーズ」には、集塵機能付が付いた「ジョブカット」「ジョブ溝切り」「ジョブカップ」の3製品がラインナップされています。

強制排塵システムにより、サンダー作業中に発生する粉塵を効率的に吸引し、作業環境を清潔に保つことができます。モーターの回転を利用しているため掃除機が不要で、電源1つで使用可能です。過電流を防止するブレークキット搭載で、安全面も考慮されています。

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GSCウェットサンダー

・携帯型水循環式湿潤吸引電動サンダー

GSCウェットサンダーは、湿潤化と集塵に有効な機能を持つサンダーです。作業中に水を常時供給して粉塵の飛散を防ぎつつ、汚水を回収してろ過します。水を再利用できるため、水源のない場所での粉塵対策にも役立ちます。作業環境をクリーンに保ち、作業者の健康リスクを低減するのに有効な製品です。

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水循環式無振動ドリル

・水すましG1

水循環式無振動ドリルは、湿潤機能を備えたドリルです。ダイヤビットの回転ドリルを採用したことにより、低騒音・低振動を実現しました。粉塵の飛散を防止すると同時に、作業時の騒音と振動も抑えられるため、周囲に配慮した施工が可能です。水循環式のため、外壁を汚すこともありません。

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